基本的な事項に関して

質問 コーティングとはどんな処理ですか? メニューを閉じる
回答 真空炉の中で行う表面処理の一種で、弊社の場合はPVD(物理蒸着)法と呼ばれるものです。表面に数ミクロンの薄膜を形成します。硬い被膜、耐食性のある被膜、滑り性の良い被膜等を形成し、生産性向上に貢献できます。
質問 コーティングとメッキとの違いは何ですか? メニューを開く
回答 メッキは、製品の上に金属の被膜を形成します。それに対して、コーティングは主に窒化物の被膜を形成します。窒化物であるため、セラミックに近い特性を示し、より薄膜でありながら、より硬いなど優れた特性を示します。
質問 ホロカソード(HCD)タイプとアーク(AIP)タイプは何が違うのですか? メニューを開く
回答 いずれもPVD(物理蒸着)法に分類されますが、一番大きな違いは、ターゲット(金属)の溶解方法です。ホロカソードタイプはガンで溶解するのに対し、アークタイプはアークで溶解します。そのため、ホロカソードは基本的に単一金属のターゲットとなります。それに対し、アークは事前に合金化した金属を使えるため被膜が多様化できます。
質問 ホロカソード(HCD)タイプとアーク(AIP)タイプの被膜の特徴の違いは? メニューを開く
回答 弊社が処理しているTiNで比較すると、それぞれに対し、ホロカードタイプの方が面粗度がいい、アークタイプの方が密着力が高いという特性があります。
質問 具体的には、どのような製品に処理していますか? メニューを開く
回答 切削工具や各種金型(樹脂成形金型、プレス金型、鍛造金型、・・・)を中心に、機械部品や治工具類に処理しています。この他のものについてもお問い合わせください。
質問 被膜を除去することは可能ですか? メニューを開く
回答 基本的に鉄系の材料であれば可能です。ただし、材質によっては多少、面が荒れることもあるので、必要とする面粗度によっては磨き直しが必要な場合があります。
質問 超硬材の被膜除去は可能ですか? メニューを開く
回答 超硬材を膜除去すると、膜除去液と超硬材のCo成分が反応して溶出してしまい、母材表面まで荒れてしまいます。しかし、現在、超硬材の膜除去技術の開発を行っており、一部可能な場合もありますので弊社営業担当者に、お問い合わせください。
質問 共同開発は可能ですか? メニューを開く
回答 弊社はお客さまの困っていることに対応して行きたいと考えています。共同で開発に取組むことは可能です。弊社営業担当にお問い合わせください。営業・技術・工場含めて対応させていただきます。
質問 工場は見せてもらえますか? メニューを開く
回答 基本的には、お客さまには工場を見ていただいて、工程や作業方法を理解していただきたいと考えています。営業担当者にご相談ください。

形状等に関して

質問 どれくらいの大きさまで処理できるのですか? メニューを開く
回答 被膜によっても異なりますので、お問い合わせください。例えば、TiN(AIP)の処理炉は、最大φ600×600Hですが、形状により不可の場合もあります。
質問 深い穴形状や溝にコーティングすることは可能ですか? メニューを開く
回答 穴や溝の内面処理には制約があります。入口幅と奥行きの比率が1:1程度まで可能ですが、奥に行くほど膜厚は薄くなります。
質問 被膜をつけたくない個所にマスキングは可能ですか? メニューを開く
回答 基本的には、ステンレスの箔を巻いてワイヤーで固定します。手作業のため、数mm程度の誤差は生じます。形状によってはできない場合もありますのでお問い合わせください。
質問 製品の表面状態で制約はありますか? メニューを開く
回答 表面が錆びているものや黒染など他の表面処理が行われている製品及び表面に変質層が生じている場合はそのままでは処理できません。表面状況を確認いただき、お問い合わせください。
質問 組み合わされた製品は処理可能ですか? メニューを開く
回答 組み込んだ製品や入子等は組み込んだ部分の十分な洗浄が出来ない可能性が高いため、残った汚れがコーティング処理中の高真空及び処理温度下で噴き出して製品や炉内を汚染することがあります。コーティング前に事前処理が必要となる場合もありますので、事前にお問い合わせください。
質問 焼きバメ・圧入品にコーティングできますか? メニューを開く
回答 焼きバメ・圧入品へのコーティングは可能ですが、焼きバメ・圧入の境界部に油などの汚れが染み込んでいる場合が多く、コーティング処理する際、油や汚れ等がガスとして噴き出し、製品に大きなダメージを与える可能性があります。コーティング前に予熱処理を行う場合もありますが、形状等により出来ない場合もありますので、事前にお問い合わせください。
質問 依頼するときの注意事項としてはどのようなことがありますか? メニューを開く
回答 黒皮や熱処理肌のままの製品、窒化後の未研磨品、ワイヤー加工や放電加工面、ロウ付け品や溶接品、多孔質品などの製品は被膜が付かない可能性があり注意が必要です。事前にお問い合わせください。
質問 超硬ロウ付け品でもコーティングできますか? メニューを開く
回答 ロウ材の種類を御確認下さい。高真空下でかつコーティング処理温度にも対応できる銀ロウであれば、コーティングは可能です。亜鉛やカドミウムを含有している場合は処理できませんのでご注意ください。

材質や膜厚に関して

質問 どんなものにもコーティングできますか? メニューを開く
回答 基本的に導電性があり、高真空中でコーティング処理温度に耐えられる材質のものなら可能です。コーティング処理温度はPVD:450~500℃、DLC:250℃以下、ラジカル窒化:500℃以下です。PVDは膜種により350~450℃で可能な被膜もありますのでお問い合わせください。ただし、処理温度を下げると密着力は低下しますので注意が必要です。
質問 アルミニウム合金にもコーティングできますか? メニューを開く
回答 アルミ合金で低融点元素を含むものは処理できません。また、可能な材質でも250~350℃位の低温での処理となるため、PVDは高温での処理品に比べ密着力が低下します。事前にお問い合わせください。
質問 被膜膜厚はどのくらいになりますか? メニューを開く
回答 PVDは2~3μm。DLCは1.5~2μm、DLC-iは0.2~0.4μm狙いが標準になっています。
質問 被膜膜厚は最大どれくらいまで可能ですか? メニューを開く
回答 コーティング被膜は硬い被膜のため厚くしていくと内部応力により自己剥離する可能性が高くなります。硬い被膜ほどその傾向が強くなります。比較的厚膜化が可能なCrNで10μm程度であれば多くの実績があります。それ以上ご希望の場合、その他の被膜でご希望の場合はお問い合わせください。また、特殊処理になるため、日程も余計に必要となりますのでご了承ください。

ご依頼に際して

質問 どのコーティング被膜を選べばいいですか? メニューを開く
回答 処理したい製品(工具、金型等)と、どんな問題で困っているかをお知らせください、弊社のCoating Plannerが提案させていただきます。
質問 納期はどれくらいですか? メニューを開く
回答 入荷後2~3日で処理して発送可能な場合もありますが、数量やサイズ、膜種によって異なります。また、被膜によっては処理日が決まっているものもあり、その日程で処理を行った翌営業日の発送となります。お急ぎの場合は、出来る限りのご協力をさせていただきますので、事前に連絡いただきたくお願いいたします。
質問 各被膜はいつ処理していますか? メニューを開く
回答 基本としてはTiN、TiAIN、SX-W、SX-H、CrNは毎日処理しています。TiCrN、SX-2、SX-3は2日/週の処理、TiCNやDLCは2~3日/週の処理を行っておりますが、祭日等の関係や予約・入荷状況等により変更になっていることもありますので、弊社工場までお問い合わせ下さい。
質問 どのように依頼したらよいのですか? メニューを開く
回答 現品に別紙仕様書に必要事項を記入後同封し、弊社までお送り下さい。お急ぎの場合、事前に工場宛でその仕様書をFAXしていただくとより確実です。
質問 依頼の最少個数はいくつからですか? メニューを開く
回答 1個からでも受付いたします。
質問 依頼する個数が少ないと高くなりますか? メニューを開く
回答 基本的は、いろいろなお客さまからお預りした製品を、膜種やサイズ等同じ条件で処理できるものを混載で処理しますので、個数が変わっても価格は同じです。ただし、ある金額以下は送料を別途いただいていますので、担当営業にご相談ください。
質問 新潟から遠いけれども対応してもらえますか? メニューを開く
回答 現在、北は北海道から、南は鹿児島県までほとんどの都道府県からご依頼をいただいております。沖縄県からのご依頼もお待ちしています。
質問 何で発送すればよいですか? メニューを開く
回答 宅配便ご利用ください(ヤマト便、佐川便、JP、他多数対応いたします)

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